第6回 電子メールmail と mh-e *** 1 電子メールとは *** 電子メールを使うと、コンピュータ上である相手に対し て、テキストを送ることができる。その相手は同じコンピ ュータ上のユーザでもいいし、ネットワークにつながって いるなら、ネットワークにつながっているユーザにも送る ことができる。 電子メールを受けとると、まずそのマシンのスプールと 呼ばれるところに、それぞれのユーザごとにわけて格納さ れる。ユーザはメールを読む時にこれから説明するmail や MH と呼ばれるコマンドを使う。 *** 2 電子メールの形式 *** 電子メールは次のように ヘッダと本文からなる。ヘッダ と本文は空行で区切られている。ヘッダには メールの内容 を簡単にまとめた Subject と呼ばれるフィールドや差出人 のメールアドレス From などがある。そのほかメールのヘ ッダを見ればどの経路を通ってメールがやってきたかを知 ることもできる。 = ===============図 1 はじめ====================== メールのヘッダ = =================================================== From: 差出人のメールアドレスや名前 To: 送り先メールアドレス Subject: メールの主題 Date: メールが送り出された時間 などがある。 = ===============図 1 おわり====================== メールアドレスは普通、 ログイン名 (そのマシン localの時) ログイン名@ドメイン名 (ネットワークを使う時) の形式をしている。 ヘッダの部分には全角文字はあまり使わない方がいいだ ろう。 ヘッダは空行で終了し、それから最後までがメールの本 文である。メールの本文では全角文字を使うことができる が、コードは JIS にしなければならない。SJIS や EUC(U JIS) では文字化けすることがあるので 使ってはいけない。 *** 3 mail ( /usr/ucb/mail ) *** mail を読み書きするためのコマンドとしてまず mail コ マンドを説明する。 ここで説明するのは /usr/ucb/mail コマンドで、/bin/ mail ではない。/usr/ucb/mail と /bin/mail とは別もの なので注意を要する。path に /bin より /usr/ucb が先に セットされているか確認しておこう。 *** 4 /usr/ucb/mail でメールを送る。 *** メールを送るためには、コマンドラインから % mail 相手のメールアドレス とする。複数の人に送る場合は、 送り先のメールアドレス を並べて指定する。このメールアドレスが メールのヘッダ の To: のところに現れる。 このように、mail コマンドを起動すると、 Subject: とSubject を聞いてくるので、メールの内容を簡単にまと めた文をアルファベットで入力する。メールの本文以外で は漢字は使わない方が良い。 Subject は mail 起動時に % mail -s サブジェクト 相手のメールアドレス としても入力できる。 この後、メールの本文を入力していく。メールの本文を 入力し終えたら .(ドット) だけの行を入力する。すると、 それまでに入力したメッセージが送られていく。 この時、行頭が ~ ではじまる場合は特殊な働きをするよ うになっているものがある。例えば、 ~s test とすると、Subject: が test にセットされる。 このよう な ~ ではじめる特別な入力行は チルドエスケープ (Tild e Escapes) と呼ばれ、次のようなものがある。チルドエス ケープは メール本文入力中に ~? という行を入力すれば help を見ることができる。 = ===============図 2 はじめ====================== ~ ESCAPES = =================================================== ~~ 一つの ~ を入力する。 ~a,~A sign 変数の値を入力する。 ~b users Bcc リストに users を加える。 ~c users Cc リストに users を加える。 ~d dead.letter ファイルから読む。 ~e メッセージをエディッタで 編集する。 (環境変数 EDITOR のコマンドを使う) ~m messages メッセージを読み込み、TAB を行頭にいれる。 ~f messages メッセージを読み込む。 ~h ヘッダの To, Subject, Cc を入力する。 ~p メッセージを表示する。 ~q,~Q 終了する、メッセージを $HOME/dead.letter に保存する。 ~x 終了する、メッセージは保存しない。 ~r file file を読み込む。 ~s subject subject をセットする。 ~t users To リストに users を加える。 ~v メッセージをエディタで編集する。 (環境変数 VISUAL のコマンドを使う。) ~w file メッセージを file に書き出す。 ~. 入力の終り。 ~? help を表示する。 ~!command shell コマンドを実行する。 ~|command メッセージを パイプで command に通す。 ~:command 普通の Mail コマンドを実行する。 = ===============図 2 おわり====================== Cc とは carbon copy の略で、To: で指定した人以外の 人にも読んで欲しい時に使う。 Bcc とは、Blind carbon copy の略で、こっそり別の人 にもメールを送る時に使う。メールの内容が Bcc: に指定 された人のところにも送られるが、誰に Bcc: で送ったか は他の人にはわからないのである。ここが Cc: とは違うと ころである。 それでは、実際にメッセージを送る例をあげて説明する。 例えば、ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp に ---------------------------------------- まだ、バグってるよー。 はやく、直してね。 ---------------------------------------- といったメールを送る場合について説明する。 まず、コマンドラインから mail を起動する。 = ===============図 3 はじめ====================== mail コマンドの起動 = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: = ===============図 3 おわり====================== すると、このように Subject を聞いてくるので、Subje ct を入力する。ここでは、Subject を BUG!! とする。 = ===============図 4 はじめ====================== Subject: を入力したところ = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: BUG!! = ===============図 4 おわり====================== ここからメールの本文の入力が始まるので、次のように入 力する。 = ===============図 5 はじめ====================== メール本文の入力 = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: BUG!! まだ、バグってるよー。 はやく、直してね。 = ===============図 5 おわり====================== メールの本文が入力し終わり、これで送ってもいい場合 は '.' (ドット、ピリオド) だけの行を入力する。すると、 このメッセージが ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp に送られる。 = ===============図 6 はじめ====================== メールの送信 = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: BUG!! まだ、バグってるよー。 はやく、直してね。 . EOT % = ===============図 6 おわり====================== メールを送るのをやめる時は、~q,~Q,~x を使う。~q, ~ Q なら、送ろうとしたメールの内容は ~/dead.letter に書 き出されて、終了する。~x の時は、何もせずに mail コマ ンドを終了する。 端末から漢字を入力できない時は、予めメールの本文を エディタなどで書いておいて、それを送るようにすればよ いだろう。 = ===============図 7 はじめ====================== letter の内容 = =================================================== まだ、動かないんですけど.... どこがおかしいんでしょう ? = ===============図 7 おわり====================== 例えば、letter というファイルの内容は図 7のように書い てあるとする。これを ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp に送る時 は、次のようにする。 = ===============図 8 はじめ====================== letterの送信 = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: another bug ?? ~r letter "letter" 2/56 ~p ------ Message contains: To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: another bug ?? まだ、動かないんですけど.... どこがおかしいんでしょう ? (continue) . EOT = ===============図 8 おわり====================== ~r でファイルを読み込むことができる。読み込むことが できると、読み込んだファイル名とその行数、バイト数を 表示する。 ~p とすれば、どんなメールを送ろうとしているか見るこ とができる。Message contains: の次の行から、(continu e)の前の行までがこれから送ろうとしているメールの内容 である。 ~p で内容を見て修正したくなったら、~e または、~v と 入力する。~e とすると環境変数 EDITOR にセットされたコ マンド(default は ex) が、~v とすると環境変数 VISUAL にセットされたコマンド(default は vi) が起動され、メ ッセージを編集することができる。(ex, vi では漢字を編 集できないものがある。) = ===============図 9 はじめ====================== vi でメッセージを編集 = =================================================== ~p ----- Message contains: To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: another bug?? まだ、動かないんですけど.... どこがおかしいんでしょう ? (continue) ~v (vi が起動する。) ---------------------- まだ、動かないんですけど.... どこがおかしいんでしょう ? ~ ~ ~ ~ ~ "/tmp/Re19084" 2 lines, 40 characters = ===============図 9 おわり====================== メールの内容の編集に ex や vi 以外のエディタを使う 時はmail を起動する前に環境変数 EDITOR か VISUAL にそ のエディタのコマンド名をセットしておく。例えば、nema cs を使うならば、 % setenv EDITOR nemacs としておいて、メールを編集している時に ~e とする。す ると、nemacs がたちあがって、そのメールの内容を編集す ることができる。 編集が終わったら、書き込んでエディタを終了する。す ると、 mail コマンドに戻ってくる。 = ===============図 10 はじめ====================== エディタ(vi)を終了したところ。 = =================================================== "/tmp/Re19084" 2 lines, 40 characters (continue) = ===============図 10 おわり====================== ここで ~p とするとメールの内容が確認できるし、~e, ~v とすればもう一度編集することもできる。. を入力する と、メールが送られる。 メールを書いている途中に他の人にもメールを送りたく なったら、~t, ~c, ~b を使う。これを使えば、To: Cc: B cc: に追加することができる。 = ===============図 11 はじめ====================== To: に foo@where.nantoka.ac.jp を追加 = =================================================== % mail ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: test ~t foo@where.nantoka.ac.jp = ===============図 11 おわり====================== 例えば、図11とすると、To: が To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp foo@kmc.kyoto-u.ac.jp となる。~t のかわりに ~c を使えば、Cc: に付け足され、 ~b を使うと Bcc: に付け足される。 また、~h とすると、To:, Subject:, Cc:, Bcc: を入力 することができる。 = ===============図 12 はじめ====================== ~h の例 = =================================================== ~h To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp foo@where.nantoka.ac.jp Subject: yet another bug ?? Cc: bar@asokono-u.ac.jp Bcc: (continue) = ===============図 12 おわり====================== To: Subject: Cc: Bcc: が一行ずつ出てくるので 入力した り、DEL キーで削除したりすることができる。 *** 5 /usr/ucb/mail でメールを読む。 *** メールを読むためには、コマンドラインから % mail とする。すると、システムのスプールからあなた宛のメー ルを読むことができる。 = ===============図 13 はじめ====================== mail を起動したところ = =================================================== % mail Mail version 5.3 2/18/88. Type ? for help. "/usr/spool/mail/ukai": 4 messages 4 new >N 1 foo@where.nantoka.ac.jp Tue Oct 20 07:19 15/467 "Re: BUG!!" N 2 bar@asokono-u.ac.jp Tue Oct 20 07:26 12/389 "please check" N 3 foo@where.nantoka.ac.jp Tue Oct 20 07:30 20/534 "Re: please check" N 4 aho@doko.dokoka.ac.jp Tue Oct 20 07:46 12/361 "another bug?" & = ===============図 13 おわり====================== このように、メールの数、どんなメールが来たかを表示 する。このような表示をサマリという。'&' がメールコマ ンドのプロンプトである。 = ===============図 14 はじめ====================== サマリ = =================================================== >N 1 foo@where.nantoka.ac.jp Tue Oct 20 07:19 15/467 "Re: BUG!!" || | | | | | || | | | | Subject || | | | 行数/バイト数 || | | メールの出された日付、時間 || | 差出人メールアドレス || メッセージ番号 |未読であることを表す カレントメッセージを表す = ===============図 14 おわり====================== RETURN を押していけば、メールを次々に読んでいくこと ができる。また、数字を入力すれば、メッセージ番号のメ ールの内容が表示される。mail の終了は プロンプト & が 表示されているところで q または x で終了する。 サマリを見たい時は、プロンプトが出ている時に h を入 力する。f を入力すると、カレントメッセージのサマリを 見ることができるし、f コマンドにメッセージ番号をつけ るとそのメッセージ番号のメッセージのサマリを見ること ができる。 また、あるファイルにメッセージを保存したい時は s コ マンドを使う。 & s file とすると、カレントメッセージが file に出力される。カ レントメッセージ以外のメッセージを保存する時はファイ ル名の前にメッセージ番号を指定する。 s コマンドでファイルに保存すると、次々に追加されて いく。あとで、そのファイルの内容を見る時も mail コマ ンドを使う。その時は % mail -f ファイル名 とする。あとはスプールからメールを読む時と同じように して過去のメールを読むことができる。 読み終えてもういらないメールは d コマンドを使って消 去する。d だけだとカレントメッセージが消去される。メ ッセージ番号を指定すればそのメッセージが消去される。 = ===============図 15 はじめ====================== メッセージの削除 = =================================================== & Message 1: From ukai Sat Oct 24 00:31:48 1992 Date: Sat, 24 Oct 92 00:31:47 JST From: foo@where.nantoka.ac.jp To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! > まだ、バグってるよー。 > はやく、直してね。 あれー、おかしいなぁ?? どこまちがえたんだろ。 & d = ===============図 15 おわり====================== 実際には d コマンドだけでは消去の印が付けられるだけ である。q コマンドで mail を終了した時に実際にそのメ ッセージが消去される。この時、消去していないメッセー ジはホームディレクトリの mbox というファイルに保存に される。x コマンドで mail を終了したときは d コマンド で消去したメッセージは実際には消去はされないでシステ ムのスプールは mail コマンドを起動したまえの状態のま まになる。 この時に使えるコマンドの help は ? を入力すれば表示 される。 = ===============図 16 はじめ====================== mail のコマンド = =================================================== Mail Commands t メッセージを表示する n 次のメッセージを表示する e メッセージの編集 f メッセージの head lines を表示する d メッセージを削除する s file メッセージをファイルに付け足す u 削除をとり消す R 差出人に返事を出す r 差出人とメールの受けとり人全てに返事を出す pre メッセージを /usr/spool/mail に戻す m メールを送る q 終了。削除していないメッセージは mbox に 保存する x 終了。system のメールボックスはそのまま h メッセージの head lines を表示する ! shell を起動する cd [directory] ディレクトリを変更する は スペースで区切った 数字、数字の 範囲、ユーザ名からなる。他にも、 /文字列 で 文字列 を subject に含むメッセージを選択することができる。 省略すると、Mail は カレントメッセージを使う。 は スペースで区切った ユーザ名、 aliases からなる。alias は ホームディレクトリの .mailrc で定義される。 = ===============図 16 おわり====================== メールの返事を出す時は、プロンプトが出ているところ で、r (または R ) と入力する。すると、さっき読んでい たメールに対して返事を出すことができる。 r の場合は 差出人とそのメールを受けとった人、つまりもともとのメ ッセージの From: と Cc: の人に、R の場合は差出人のみ、 つまり From: の人に 返事を出すことができる。この後は メールを送る時と同じである。 *** 6 mh-e *** メールを読み書きするためによく使われるプログラムと して /usr/ucb/mail の他に MH (Message Handler)と呼ば れるものがある。この MH のプログラムを Emacs 上から操 作できるようにしたのが mh-e と呼ばれる Emacs のプログ ラムである。mh-e では、メールを読むことから、メッセー ジの編集、整理まですべて、Emacs のなかで行なうことが できるので非常に便利である。ここでは、この mh-e の使 い方について簡単に説明する。 mh-e を起動するためには、Emacs のなかで、 M-x mh-rmail と入力する。すると、mh-e プログラムが読み込まれて、m h-e が起動する。mh-e が起動すると、まずシステムのスプ ールからあなた宛のメッセージが取り出されて、そのサマ リが Emacs のバッファの中に表示される。スプールからあ なた宛のメッセージを取り出すのは MH の inc というプロ グラムである。inc はスプールからあなた宛のメッセージ を inbox という folder に取り込む。 MH の folder はディレクトリでメールはファイル一つ一 つに保存される。 = ===============図 17 はじめ====================== mh-e を起動したところ = =================================================== ■ 1+ 10/20 foo@where.nantoka.ac Re: BUG!!<<> まだ、バグってるよー。 2 10/20 bar@asokono-u.ac.jp please check << なんかおかしいので 3 10/20 foo@where.nantoka.ac Re: please check << >なんかおかしい 4 10/20 aho@doko.dokoka.ac.j another bug? << まだ、動かないんです [----]--%%-N{+inbox} 4 msgs (1-4) (-JJ-:mh-e scan)--All---- scanning +inbox...done = ===============図 17 おわり====================== メールがもし来ていれば、上のように表示される。新し く来ていない場合は エコー領域に No new mail. と表示さ れる。 メールを読む時は、'.' を入力する。現在カーソルのあ る行のメッセージがすると新しくバッファが作られて、表 示される。 = ===============図 18 はじめ====================== メッセージを読む。 = =================================================== ■ 1+ 10/20 foo@where.nantoka.ac Re: BUG!!<<> まだ、バグってるよー。 2 10/20 bar@asokono-u.ac.jp please check << なんかおかしいので 3 10/20 foo@where.nantoka.ac Re: please check << >なんかおかしい 4 10/20 aho@doko.dokoka.ac.j another bug? << まだ、動かないんです [----]--%%-N{+inbox} 4 msg (1-4) (-JJ-:mh-e show)--All------- Date: Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 From: foo@where.nantoka.ac.jp To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! > まだ、バグってるよー。 > はやく、直してね。 あれー、おかしいなぁ?? どこまちがえたんだろ。 [----]-----N{show-+inbox} +inbox/1 (JJJ-:Fundamental)--Bot---- = ===============図 18 おわり====================== もし、メッセージがこのように一画面で収まらなければ、 SPACE を入力すると、次のページに進むことができる。前 のページを読む時は DEL キーを入力する。 次のメッセージを読む時は、n と入力する。また、前の メッセージを見る時は p と入力する。 mh-e を終了する時は q を入力する。 MH では読んでいるメッセージを、種類別に分類するため に folder というものを使う。別の folder に移すことを refile という、今読んでいるメッセージ refile するた めには '^' を入力する。すると、エコー領域に Destination folder? + と出てくるので、folder 名を入力する。すでにある fold er の場合は、その folder に refile するように印が付け られる。もし、新しい folder の場合はエコー領域に Folder +フォルダ名 does not exist. Creat it? (y or n) と聞いてくるので y と答えればよい。 mh-e では、^ だけでは、実際には refile はされない。 refile する印をつけるだけである。refile を実行するた めには、e または x を入力する。すると、refile の印が 付けられたメッセージが実際に refile される。 メッセージを消去するためには d と入力する。するとそ のメッセージには消去の印が付けられる。実際に消去する 時は refile の時と同様に e または x を入力する。 MH では メッセージを消去するのに rmm というコマンド を使うのだが、rmm でメッセージを消去する時は単に # で 始まるファイル名にするだけである。本当にメッセージの ファイルを消すためには folder のディレクトリのなかの # で始まるファイルを rm で消去する必要があります。例 えば、inbox の中の rmm で消したメッセージファイルを消 去する時はコマンドラインから、 % rm ~/Mail/inbox/#* を実行すると、本当にそのメッセージは消えてしまう。 返事を書く場合は a を入力する。そうすると、エコー領 域に Reply to whom: と出るので、all か cc か from か to を入力する。メー ルアドレスを入力するのではないことに注意する。all, c c, from, to には次のような違いがある。 = ===============図 19 はじめ====================== Reply to whom: = =================================================== Reply to whom: all, cc 差出人及びメールを受けとった人すべて from 差出人のみ to 差出人と To: に書かれている人 = ===============図 19 おわり====================== これを入力すると、新たなバッファが作られる。そこで、 メールを編集する。 = ===============図 20 はじめ====================== 返事メールを書く = =================================================== Date: Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 From: foo@where.nantoka.ac.jp To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! > まだ、バグってるよー。 > はやく、直してね。 あれー、おかしいなぁ?? どこまちがえたんだろ。 [----]-----N{show-+inbox} +inbox/1 (JEE-:Fundamental)--Bot---- cc: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! In-reply-to: Your message of "Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 ." <9210231827.AA19818@box2.kmc.kyoto-u.ac.jp> -------- ■ [----]-----N{draft} (-EE-:mh-e letter)--All-------------------- Composing a reply...done = ===============図 20 おわり====================== このとき、C-c C-y とすると、元のメッセージを引用す ることができる。 = ===============図 21 はじめ====================== メッセージの引用 = =================================================== Date: Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 From: foo@where.nantoka.ac.jp To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! > まだ、バグってるよー。 > はやく、直してね。 あれー、おかしいなぁ?? どこまちがえたんだろ。 [----]-----N{show-+inbox} +inbox/1 (JEE-:Fundamental)--Bot---- > To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp > Subject: Re: BUG! > > > まだ、バグってるよー。 > > はやく、直してね。 > > あれー、おかしいなぁ?? > どこまちがえたんだろ。 ■ [----]--**-N{draft} (-EE-:mh-e letter)--All-------------------- = ===============図 21 おわり====================== また、C-c C-s とすると、ホームディレクトリの .signat ure のファイルの内容が挿入される。.signautre にあなた のサインを書いておくと良い。メールを実際に送る時は、 C-c C-c を入力する。やめる時は C-c C-q を入力する。 = ===============図 22 はじめ====================== メールを送ったところ = =================================================== Date: Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 From: foo@where.nantoka.ac.jp To: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! > まだ、バグってるよー。 > はやく、直してね。 あれー、おかしいなぁ?? どこまちがえたんだろ。 [----]-----N{show-+inbox} +inbox/1 (JEE-:Fundamental)--Bot---- cc: ukai@kmc.kyoto-u.ac.jp Subject: Re: BUG!! In-reply-to: Your message of "Tue, 20 Oct 92 09:38:03 +0900 ." <9210231827.AA19818@box2.kmc.kyoto-u.ac.jp> -------- > あれー、おかしいなぁ?? > どこまちがえたんだろ。 ポインタのアクセスが間違ってない ?? ---- うかい [----]--**-N{draft} (JEE-:mh-e letter)--All-------------------- Sending... = ===============図 22 おわり====================== 返事ではなくて新たにメールを送る時は m と入力する。 すると、エコー領域で To: , Cc: , Subject: を聞いてく るので入力する。Cc: などは必要なかったら、単に retur n だけでよい。あとは、返事を出す時と同じように、メッ セージを編集し、C-c C-s でサインを入れて、C-c C-c で 送る。 MH では folder によって メールの管理ができるように なっている。mh-e では前にも説明したように、メッセージ を別の folder に refile するためには ^ を使う。別の folder の内容を見るためには M-f と入力する。すると、 エコー領域に Visit folder [+inbox]? + と出てくるので folder 名を入力する。すると、inbox のかわりにその folder を見ることができる。また、fold er のリストを見るためには M-l とすれば見ることができ る。。 MH にはその他にも便利な機能がたくさんあるので、オン ラインマニュアルなどで調べてみるといいだろう。 最後に mh-e のコマンドの簡単なまとめをあげておく。 = ===============図 23 はじめ====================== モードが mh-e show の時(メールを読む時) = =================================================== . メッセージを読む。(mh-show) SPC 次のページを読む。(mh-page-msg) DEL 前のページを読む。(mh-previous-page) ^ メッセージを他のfolderに移す。(mh-refile-msg) > メッセージをファイルに追加。(mh-write-msg-to-file) % メッセージをsequenceに追加。(mh-put-msg-in-seq) ? メッセージを含むsequencesを表示。(mh-msg-is-in-seq) a メッセージの返事を出す。(mh-reply) c メッセージを他のfolderにコピーする。(mh-copy-msg) d メッセージに消去の印をつける。(mh-delete-msg) e or x 消去・移動を実行する。(mh-execute-commands) f メッセージを転送する。(mh-forward) g 番号で指定されるメッセージにカーソルを移動する。 i inboxに新しいmailを読み込む。(mh-inc-folder) l メッセージを印刷する。 m or s メールを作成し、送る。(mh-send) n 次のまだ消去されていないメッセージを読む。(mh-next-undeleted-msg) p 前のまだ消去されていないメッセージを読む。(mh-previous-undeleted-msg) u 消去・移動をなかった事にする。(mh-undo) M-% sequenceからメッセージを削除する。(mh-delete-msg-from-seq) M-e 配送不能で返ってきたメッセージを処分する。(mh-extract-rejected-mail) M-f folderを移動する。(mh-visit-folder) M-k 現在のfolderを削除する。(mh-kill-folder) M-l folderの一覧。(mh-list-folders) M-p folder中のメッセージをソートする。(mh-pack-folder) M-r folderをスキャンし直す。(mh-rescan-folder) M-s 現在のfolderでパターンにマッチするメッセージを探す。(mh-search-folder) M-u 現在のfolderになされたすべてのコマンドを取り消す。(mh-undo-folder) C-x n このfolderの表示をsequenceにかかわるメッセージに制限する。 (mh-narrow-to-seq) C-x w C-x nの効果を消し、すべてのメッセージが見えるようにする。 (mh-widen) = ===============図 23 おわり====================== = ===============図 24 はじめ====================== モードが mh-e letter の時 (メールを書く時) = =================================================== C-c C-c 手紙を送る。(mh-send-letter) C-c C-y 現在のメッセージを引用する。(mh-yank-cur-msg) C-c C-s サインを入れる。(mh-insert-signature) C-c C-q 手紙の作成を完全にやめる。(mh-fully-kill-draft) C-c C-w この手紙を受け取る人の一覧。(mh-check-whom) C-c C-f s Subject: に移動する。(mh-to-field) C-c C-f t To: に移動する。(mh-to-field) C-c C-f c Cc: に移動する。(mh-to-field) C-c C-f b Bcc: に移動する。(mh-to-field) = ===============図 24 おわり======================