=============X端末のセットアップ(4.2page)================= ●X端末のセットアップ X端末を動かすためには、以下のようなソフトウェアが必要である。 ・X端末を起動させるためのソフトウェア ・X端末をセットアップするためのソフトウェア ・X端末のハードウェアをテストするためのソフトウェア 通常、X端末をセットアップするためのソフトウェア(グラフィ カル・インターフェイスを備えているものが多い)および、ハード ウェアをテストするためのソフトウェアはX端末に内蔵されている ROM内に収められている。また、X端末を起動させるためのソフト ウェア(Xサーバ)は内蔵ROM、もしくはX端末に附属しているスト リーマテープに収まっている。スリーマテープはディストリビュー ションテープとも呼ばれるが、これには様々な規格のものがある。 このほかにも、通信を行なうためのプロトコルやソケットのライ ブラリ、X端末のキーボードなどを扱うローレベルドライバなどが 必要であるが、単にX端末を接続するだけであるなら、これらを特 に意識する必要はない。 また、X端末の画面上に表示する文字のフォントも必要であるが、 これはホストマシンで使用しているXのフォントがそのまま使える か、もしくはX端末に附属しているストリーマテープに収まってい るフォントをホストマシンにインストールして、そのフォントパス を指定すればよいかのどちらかである。 以下ではまずホストマシンの設定について説明し、次にTFTP (Trivial File Transfer Protocol)を利用してX端末を立ち上げる 手順を説明する。そして最後にXのXDMCP(X Display Manager Control Protocol)というプロトコルを用いてX端末をホストマシ ンに接続する手順、およびXDMCPを用いないでX端末をホストマシ ンに接続する手順を説明する。ただし、これらの手順はX端末やホ ストマシンの仕様により異なる場合があるので、実際にX端末を接 続する場合にはX端末のインストーレションガイドも同時に参照し て頂きたい。 なお、ホストマシンではXウィンドウシステムと TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)を サポートしていることを前提としている。ほかに、SLIP(Serial Line Internet Protocol)をサポートしているマシンにシリアルイ ンターフェイスを介してX端末をXのサーバーとして接続する場合 もあるが、その設定に関しては各X端末のマニュアルを見て頂きた い。 ●ホストマシンの設定 X端末を接続するにはまずホストマシンを決めなくてはならない。 ホストマシンでは、 ・X端末のIPアドレスの登録 ・xdmの起動 を行なう必要がある。IPアドレスの登録は、たとえばX端末のホ ストネームが uuser でIPアドレスが 123.45.67.89 であったと すると、/etc/hosts に uuser 123.45.67.89 | | | ---IPアドレス ---ホストネーム などのような行を追加しておけばよい。 次に、Xのサーバーとしてxdmを起動させるわけだが、ホストマ シンにxdmがインストールされていなければ、MITから配布されてい るXに附属しているxdmをインストールするか、もしくはX端末に ストリーマテープが附属していれば、それにxdmが収まっている場 合があるので、そちらを利用してホストマシンにインストールを行 なう。以下ではxdmの実行ファイル xdm が /usr/bin/X11/xdm に、 xdmのコンフィグレーションファイルが /usr/lib/X11/xdm/ にイン ストールされているものとする xdmをインストールしたら、それがホストマシンを立ちあげた時 に起動されるよう、/etc/rc.local などのファイルに if [ -f /usr/bin/X11/xdm -a -f /usr/lib/X11/xdm/xdm-config ]; then /usr/bin/X11/xdm fi などのような行を追加しておく。もちろん、xdmがホストマシン上 で動いているのなら、ここまでの設定は行なう必要がない。 次に、コンフィグレーションファイルの設定を行なう。ディレク トリは /usr/lib/X11/xdm に移動しているものとする。 xdm-config ファイルには、通常 DisplayManager.servers: /usr/lib/X11/xdm/Xservers DisplayManager.errorLogFile: /usr/lib/X11/xdm/xdm-errors DisplayManager*resources: /usr/lib/X11/xdm/Xresources DisplayManager*startup: /usr/lib/X11/xdm/Xstartup DisplayManager*session: /usr/lib/X11/xdm/Xsession DisplayManager.pidFile: /usr/lib/X11/xdm/xdm-pid DisplayManager._0.authorize: true DisplayManager*authorize: false のようにリソースの設定がなされている。これらのリソースで指定 されているファイルうち、XDMCPをサポートしていないX端末に接 続する時には Xservers というファイルの内容を変更する必要があ るが、XDMCPを用いる場合(xdmおよびX端末の双方ががXDMCPをサポー トしている必要がある。X11R4 および X11R5 のxdmはXDMCPをサポー トしている。)は、これらのファイルを変更する必要はない。 XDMCPを用いない場合は Xservers に次のような行を追加してお けばよい。 uuser:0 foreign (J~~(B|(J~~(B | | ---X端末の場合は foreign を指定する。 ---ホストネーム(IPアドレスでもよい) 複数の、XDMCPをサポートしていないX端末を1台のホストマシン に接続したい場合には Xservers にこのような行を次々に書き足せ ばよい。 また、Xresources というファイルを編集することにより xdm 起 動時の出力メッセージ等を変更することもできる。例えば、 xlogin*greeting: Welcome to CLIENTHOST xlogin*namePrompt: Please login:(J\(B のように Xresources の内容を変更しておくと、xdm 起動時の画面 が ___________________________________ | | | Welcome to uuser | | | | Please login: | | Password: | |___________________________________| のようになる。 なお、X端末の接続が終了して、xdmの起動画面からloginした時 には Xsession というファイルが実行される。Xsession には通常 $HOME/.xsession というファイルがあれば、そちらを実行するよう に記述されているので、個人のホームディレクトリに .xsession というファイルを作ってX起動時の画面設定の記述をしておくとよ い。Xsession では $HOME/.xsession を exec するので chmod +x をしておく必要がある。 = ======================================================= = $HOME/.xsession の簡単な例 = ======================================================= = twm & exec xterm -fn 10x20 -geometry 80x24+20+20 -ls = ======================================================= = Xxsession 実行時のエラーは $HOME/.xsession-errors に書き込 まれるのでX端末からのloginに失敗した時はtelnetかなにかで loginして、$HOME/.xsession-errors を見て間違っているところを 直せば良い。 ●TFTPによるX端末の立ち上げの設定 TFTPによる立ち上げとは、ホストマシンにインストールしてある X端末の起動ソフトウェア等をX端末側に送る時に用いられるプロ トコルであり、ROM上にそれらのソフトウェアが入っているX端末 ではTFTPを用いなくても立ち上がる。ただし、フォントをホストマ シンからダウンロードする際には多くのX端末がTFTPを用いている ので、オリジナルのフォントをホストマシンにインストールしてい る場合はもちろん、ホストマシンのXのフォントをそのまま用いる 場合でもTFTPの設定は必要になる。また、起動ソフトウェアをROM 上においてある端末の中には、起動ソフトウェアをホストマシンに インストールすることにより、TFTPで立ち上げることができるよう になるものもある。X端末がどのような仕様になっているかは各X 端末のマニュアル等を見て頂きたい。 ・ソフトウェアをホストマシンへインストールする まずは附属のストリーマテープをホストマシンへインストール (ダウンロード)する。ストリーマテープが附属していないX端末 では、ここは読み飛ばして頂きたい。例としてホストマシンの /usr/local/Xterminal にインストールするなら、 # tar xvf /dev/rst0 /usr/local/Xterminal (J~~~~(B|(J~~~~(B -----デープデバイス名(ホストマシンにより異なる) などを実行すればよい。通常、ストリーマテープにはサーバープロ グラム、RGBデータベースファイル、フォントファイルなどが入っ ている。(中には xdm のソースファイルやパッチ、あるいは機種別 の実行ファイルなどが入っているものもある)。これらのファイル は、X端末によってはあらかじめ決められた位置に置いてあるのが 望ましい場合がある。そのような場合は # ln -s /usr/local/Xterminal /usr/lib/X11/Xterminal のようにシンボリックリンクを張るか、もしくはファイル全体をコ ピーすればよいのだが、どこに置けばよいのかはX端末のマニュア ルを読んで頂きたい。 ・inetdのコンフィグレーションファイルの設定 tftp が動く状態にあるためには inetd のコンフィグレーション ファイル /etc/inetd.conf の中に tftp に関する記述がなくては ならない。/etc/inetd.conf に tftp dgram udp wait root /usr/etc/in.tftpd in.tftpd のように書かれてあればよい(内容はホストマシンにより多少異なるこ とがある)。もし、そのような記述がなくても #tftp .... と、コメントアウトした形で記述が残っていれば、先頭の # を外すだ けでよい。また、tftp の記述の最後が in.tftpd -s /tftpboot などとなっている場合があるが、/tftpbootの下にダウンロードを 行なっていない限り(X端末のマニュアルで特に指定のない限り) -s オプションでホームディレクトリに/tftpbootを指定する必要は ないので、 in.tftpd に書きかえておく。(つまり、 -s /tftpboot を削除する。) 以上のようにして、inetd.conf を書きかえた場合にはシステム をリブートするか、 kill -HUP "inetdのプロセス番号" を実行すればよい。 このようにして設定したTFTPによってホストマシンにインストー ルしたブートソフトウェアからX端末を立ち上げるためには、X端 末のブートモニタからホストマシンのIPアドレス、ブートソフトウェ ア、フォントパス等を指定してX端末をブートすればよい。このブー ト方法はX端末により大幅に異なるものであるので、X端末のマニュ アルを参考にして頂きたい。 一度ブートモニタからマニュアルでX端末を立ち上げれば、次回 からは電源を入れるだけで、TFTPを利用して Xサーバ、リモート コンフィグレーションファイル、フォント、RGBデータベースを自 動的にダウンロードしてxdmの起動画面が現れる。 X端末を立ち上げる時には、他にも RARP(Reverse Address Resolution Protocol: X端末起動時に、X端末のEthernetアドレ スからIPアドレスを自動的に取得する)や BootP(Bootstrap Protocol: X端末起動時に、X端末のIPアドレスとサブネットマス クアドレスを自動的に取得する)を用いることができるものがある が、ここでは説明を割愛させて頂く。 ●X端末の設定 最後にX端末側での設定について説明を行なう。X端末には通常 セットアップキーがついており、それを押すことによりマウス等で X端末の諸設定を行なうことができるセットアップメニューが画面 に表示される(図 f001.01)。ここでは主にX端末のホストネーム、 IPアドレスの設定のようなネットワークに接続するための設定につ いて説明するが、X端末のなかにはマウススピード等のローカル環 境の設定をセットアップメニューで行なえるものもある。 = ======================================================= = 図 f001.01 はじめ セットアップ画面の例 (Anritsu DX2000) = ======================================================= = -ネットワーク--------------------- -設定------------- -情報-------------- | IPアドレス | | 操作環境 || ネットワーク統計 | | 同報アドレス | |@ネットワーク接続@|| インタネット統計 | | サブネットマスク | | サーバ || プロトコル統計 | ---------------------------------- | シリアル接続 || システムメッセージ| -ブート--------------------------- | 動作フィールド || ステータス | | ブート源 サーバ | ------------------ ------------------- | ブートサーバ | | ブートファイル | -ホスト-------------------------------- ---------------------------------- | 電源投入時セッション Xウィンドウ | -コンフィグレーション------------- | 接続ホスト | | リモートコンフィグレーション なし| | ゲートウェイ | | コンフィグレーションサーバ | --------------------------------------- | コンフィグレーションファイル | ---------------------------------- -XDMCP---------------------------- -Telnet--------------------------- | ディスプレイマネジャ問合せ サーバ直接 | | デフォルトホスト | | ディスプレイマネジャサーバ | ---------------------------------- --------------------------------------- = ======================================================= = 図 f001.01 おわり (★ @ と @ の間を反転表示 ) = ======================================================= = X端末をネットワークに接続するためには以下のような値を設定 する必要がある。 ◆X端末のホストネーム ◆X端末のIPアドレス ◆サブネットマスク ◆ホストマシンのIPアドレス X端末のホストネームは、現在サイトにあるホストネームと重な らないようなものを設定する。また、IPアドレスは使用可能なもの を与える。サブネットマスクは通常255と0を組み合わせたものであ り、サイトによって多少異なる(例:255.255.0.0)。そしてxdmの サーバ(ホストマシン)のIPアドレスも設定しておく。X端末の中 には、ホストマシンおよびX端末のIPアドレスを入力する時、「ク ライアントホストのIPアドレス」などと書いてあるため、どちらに ホストマシンのIPアドレスを書けばよいのかが分かりにくいものが あるが、ホストマシン側の設定では通常ホストマシンのホストネー ムまでは入力しないので、ホストネームとIPアドレスを入力すると ころにはX端末の設定を、IPアドレスだけを入力するところにはホ ストマシンの設定を書いておけばよい。IPアドレスを逆に入力する とIPアドレスが重複するため、ホストマシンがハングアップするこ とがあるので注意して頂きたい。 以上の設定で、一応X端末をネットワークに接続することができ た。X端末の接続形態には通常telnetセッションというものが用意 されているので、まずはtelnetセッションにより、ホストマシンと 接続ができるかどうかを確認する。 telnetでホストマシンと接続ができない場合は ◆シリアル設定 を行なう必要があると思われるが、接続できない原因は他にも様々 なものが考えられるので、先に物理的な接続等を確認べきである。 シリアル設定とは通信タイプや通信速度、及びそのパリティ等を設 定するものである。X端末によってはネットワークの診断状況を画 面に表示できるものもあるので、接続できなかった場合にはこのよ うな機能を用いて、何が原因で接続できなかったのかを確認すると よいであろう。 次にウィンドウシステムの設定を行なう。Xを接続するには ◆フォントファイルの設定 ◆ブートファイルの設定 ◆XDMCPの設定 を行なう必要がある。 フォントファイルの設定では、ストリーマテープからフォントファ イルをホストマシンにインストールしているのならそのパスを、イ ンストールしていないのならホストマシン(フォントサーバ)が持っ ているフォントのパス(/usr/lib/X11/fonts/100dpi, /usr/lib/X11/fonts/75dpi, /usr/lib/X11/fonts/misc等)を指定 する。また、ホストマシン(フォントサーバ)のIPアドレスも指定 する必要がある。ここでフォントサーバとはフォントを持っている 任意のサーバマシンであり、ホストマシンでなくとも構わない。ま た、フォントのフォーマットが一般のものと異なる場合は、同時に フォントフォーマットも指定しておく必要がある。 次にブートファイルを設定する。ストリーマテープからブートファ イルをホストマシンにインストールしているなら、そのブートファ イルのあるパスとホストマシンのIPアドレスを指定する。ブートファ イルをインストールしていないのなら内蔵ROMからの立ち上げを指 定する。(内蔵ROMからの立ち上げを指定できないものはブートファ イルをホストマシンにインストールすることが必要であるが、内蔵 ROMからの立ち上げを指定できるX端末の中にはブートファイルが 附属していても、それをインストールせずに内蔵ROMから立ち上げ ることができる場合が多い。) 最後にXDMCPの設定である。XDMCPをサポートしていないX端末な ら、もちろんこの設定は行なわなくてよい。また、XDMCPをサポー トしていないxdmを用いる場合はXDMCPの設定を「用いない」にして おけばよい。XDMCPを用いる場合は通常XDMCPの設定を"Query"にする。 Queryとは任意のディスプレイマネージャを指定した方法により 問い合わせる方法であり、他に"Broadcast"(ブロードキャストに より問い合わせる)、"indirect"(ディスプレイマネージャの代表 に対してマネージャーを問い合わせる)がある。また、これらの問 い合わせのことをまとめてQueryと呼ぶ。 以上でX端末の設定は終了である。設定値を保存して(セットアッ プメニュー内で行なえる)一度X端末の電源を落としてから再度X 端末の電源を入れる。しばらく待ってから、ログインメッセージが 現れれば無事設定完了である。ログインメッセージが現れるまでの 時間はX端末によっても異なるが、通常数十秒から数分程度である。 Xの画面は現れるがログインメッセージはいつまで経っても現れ ないという場合は、ホストマシンのxdmが正常に動いているか、ま たX端末側でのXDMCPの設定は間違えていないかなどを確認して頂 きたい。またXDMCPを用いない場合にはホストマシンで # kill -HUP "xdmのプロセス番号" として、xdmを再起動するか、ホストマシンをリブートしてみたりす るとログインメッセージが現れることがある。 なお、他にも ◆ブロードキャストアドレス ◆ネームサーバ など、サイトで利用できるものでX端末側で設定可能なものは設定 しておいた方がよいであろう。 =============X端末のセットアップ================= 最後に X端末の選び方について書いてみましたので、これも送っておきます。 =============X端末の賢い選び方(0.7page)================= ●X端末の選択 一口にX端末と言っても現在では様々なものが出回っている。こ こではその性能や使いやすさの基準となる事柄について説明する。 ◇ディスプレイ X端末を選ぶ時にもっとも重要な要素となるのはやはりディスプ レイであろう。ディスプレイにはフラット型(プラズマ・液晶など がある)、モノクロ型、カラー型がある。見やすさを基準に選ぶの なら、画面はできるだけフラットでノングレア処理(照明等が画面 に映り込むのを防ぐ処理)を十分施してあるものがよい。また、リ フレッシュレートが高いものの方が画面のちらつきが少なく疲れに くいといえる(ただし、ちらつきが分かるディスプレイなどほとん どないので、これは感覚の問題である)。また、画面の解像度は、 最近では横に1280ドット表示できるものが主流になってきているの でこれを目安にすればよいであろう。画面の大きさは、15インチで はすこし小さいので長時間作業していると目が疲れるようで、現在 では17インチ程度のものが主流になっている。逆に、あまり大き過 ぎるのも場所をとり過ぎるので考えものである。表示速度はフラッ ト型やモノクロ型では気になるほど遅いものはほとんどなくなって きている。カラー型の場合は表示速度が遅いものがあるので注意が 必要である。また、ディスプレイの奥行きは、X端末自体の奥行き を決めるということを理解しておく必要がある。フラット型ではあ まり問題にはならないが、モノクロ型やカラー型では机上を支配す るディスプレイの奥行きに十分注意する必要がある。 ◇キーボード キーボードは個人によって大きく好みが分かれるところである。 キーのタッチなどは実際に触ってみないと分からないが、キーの配 列(JIS,ASCII,AX規格,親指シフトなど様々なものがある)、テンキー の有無(テンキーがなければキーボードが小さくなった分マウスの 操作は行ないやすい)、主要キーの配置(スペースキーの大きさや、 ESCなどのよく使うキーが近くに配置されているか等)に注意して選 べばよいであろう。 ◇マウス マウスには機械式、オプトメカニカル(移動が機械式でボタンが 光学式)、オプティカル(ボタンと移動が光学式)のものなどがある。 コストを考えると機械式が一番だが、オプティカルのものは移動が 非常にスムースである(ただし、専用のマウスパッドが必要)。マウ スを頻繁に用いて作業をするのならともかく、そうでない場合には 専用のマウスパッドも必要ない機械式のものがスペース的にもよい といえるであろう。 ◇本体 本体にはディスプレイ一体型のものとそうでないものがある。ディ スプレイ一体型のものは部品コストが安い反面ディスプレイの選択 幅が狭くなるため、ディスプレイが気に入らなければ判断に迷うと ころである。ディスプレイ一体型でない本体には、ディスプレイの 下に置くものやディスプレイ周辺に立てておくものがある。スペー ス的にどちらがよいかは個人の作業環境と好みで判断して頂くしか ない。また、主記憶の容量はフォントを読む時間等に大きく影響を 与える。画面上で様々なフォントを用いる場合には主記憶が大きい 方が処理は速いであろうが、通常は4MBから8MB程あれば大きな不都 合は感じないと思われる。もちろん、X端末自体の性能も大きな判 断材料であることは言うまでもない。 ◇Xサーバー XのサーバープログラムもROMに内蔵されているタイプとテープに よって配布されTFTPなどの方法でboot時にホストマシンからダウン ロードするタイプの2種類がある。ROM内蔵のタイプの場合、接続が 容易であるが、サーバーのバージョンアップなどができないので注 意が必要である。TFTPでダウンロードするタイプでは前もってホス トマシンにサーバープログラムをインストールしなければならない。 したがって、ホストマシンにそれだけハードディスクが必要になる ということである。日本電算機のX端末の場合およそ25MB、NCDのX 端末の場合37MBほど必要になる。ただ、サーバーの bug fix やバー ジョンアップの場合はそのサーバープログラムを置き換えるだけで 済む。最近はROM内蔵のサーバーを使うか、ホストからTFTPでダウ ンロードするかを選ぶタイプもある。 ◇ X端末でなければならないのか ? X端末はたしかにワークステーションを導入することに比べれば 比較的簡単に導入することができる。またそれほど高価でもない。 しかし、ホストとなるワークステーションのパワーが足りなかった りするといくら X端末が高速に描画できたとしても X のクライア ントの実行が遅いと仕方がない。また X端末が多過ぎるとネットワー クに負荷がかかり過ぎるかもしれない。場合によっては X端末を導 入するより安価なワークステーションを導入した方がいいかもしれ ない。こういったことも考慮にいれて X端末を購入するべきであろ う。 =============X端末の賢い選び方=================